眠れないのでもんもんとしていたら、site Sakamoto からのニュースレターが来た。グッときたのでコピペします。
個人的なコメントは割愛するが、アメリカの人達にも大変お世話になったのは確か…(>_<)
>病気に教えられることがたくさんある。
病気になって初めて分かる、身体、生命。
病気はこれまでの自分の生活の結果そのものだ。
生老病死。
人は生まれ、 歳をとり、病気になり、死ぬ。
それは 誰も避けられない 。
歳とともに免疫力は落ちていくし、
骨や内臓だって弱っていく。
あるところで、それは受け入れざるを得ない。
ニューヨークに引っ越して24年、
家庭医こそいるものの、一度も病院の
お世話になったことがなかった。
それだけ健康だったということもあるし、
自分の健康を過信していたということもある。
また、いわゆる代替医療というか、整体や足湯、
食養、鍼、灸、漢方などでしのいできた。
今回初めて、アメリカの医療現場を見た。
アメリカ、特にニューヨークの病院だから、
殺伐としていて荒っぽく扱われるのではないか、
と先入観を持っていた。TVの影響もあるし、
ニューヨークという街にはそういう乱暴な面がある。
恐る恐る行った。幸いぼくが紹介されたのは、
働いている人たちが皆、明るく生き生きとしていた。
自分が働いている病院に誇りをもっているように見えた。
好印象を得た。
これはレストランや企業も同じだろう。どんなに
食事が美味しくても、働いている人がその店を
愛していなければ、それが客にはすぐに伝わってしまう。
そういうものだ。
もちろん行った病院の医療費が高く、
働いている人の待遇がいいということはある。
ご存知のようにアメリカ合衆国には日本をはじめ、
他の先進国にあるような一般の人を対象にした
国民健康保険がなかったが、 今年の初頭から始まった
オバマケアのおかげか、訪れる患者は決して
富裕層ばかりではないように見える。
共和党からは目の敵にされるオバマケアだが
(茶会の人たちはそのせいでオバマのことを
社会主義者とか全体主義者などと呼んでいる)
確実に恩恵を受けている人も多いのではないかと、
病院内を観察していて思う。
この夏、多くの時間をこの病院で過ごした。
スタッフ達とも気軽に口をきく仲になった。
最初、気難しそうだった医者は、
実はとても患者思いの親切な人だと分かった。
彼とともに働いているナースたちも、
とても神経が細やかなよい人たちだった。
2014年、ぼくにとって長い長い日々。
決して忘れることのできない年。
坂本龍一
2014 1026